暑さ寒さも彼岸までと言いますが、春分の日と、秋分の日の前後三日間を彼岸と言います。冬と春・夏と秋の季節の境目を、苦しみの此岸と、安楽の彼岸に喩えたものです。
春分と秋分の考え方は日本古来のもので、そこに仏教思想が結びついたものです。
彼岸とは、彼の岸、つまり向こう岸のことです。仏様の教えに導かれた生活が送る事が出来る世界をいい、それに対してこちら側の岸、此岸は迷いと苦しみに満ちた、今私たちが生きている世界のことをさします。
私達はお彼岸の地にたどり着く為に仏さまが示された、六つの教えを実践し、このお彼岸はもう一度自己を振り返る期間となります。
- 布施 人のために尽くします。
- 持戒 正しい道を歩むために規律をしっかり守ります。
- 忍辱 辛い事に出会っても堪え忍びます。
- 精進 何事にも怠らず励みます。
- 禅定 心を乱しません。
- 智慧 仏様の正しい教えを学び、活かしていきます。
檀信徒の皆様方と共に正行である唱題読誦、南無妙法蓮経をお唱えし、この立源寺に眠る皆様方の御先祖さま、新盆を迎えられる仏さま、戦争災害、交通事故等殉難の霊、法界万霊にご供養を捧げます。
お釈迦様の十大弟子の一人、目連尊者が餓鬼界で苦しむ亡き母親をお釈迦様の教えに従って雨安居(雨季の間、一定の場所に留まって僧侶が修行すること)が終わる7月15日に大勢の僧侶に施しをして、亡き母を供養してもらい、餓鬼界から救われたことに由来しています。